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2008年03月23日

澪標(みおつくし)とアルミ鋳物手摺

デザインアルミ鋳物専門メーカー
傳來工房専務の橋本昇です。

ここ最近、沿岸界隈で大きな海難事故が続いています。

海難事故と聞くと
坂本龍馬の「いろは丸事件」を思い出す人も多いのでは・・・


《いろは丸  蒸気汽船》

そう、1867(慶応3)4月 坂本龍馬隊長率いる海援隊での最大の事件です。


《坂本龍馬》


伊予大洲藩よりいろは丸を借り、多額の借金をし
商社として運輸を始めた途端 この事故に遭遇した。

船は沈没、積荷はすべて海の底・・・最悪の事態となった。

その時、龍馬は幕府裁定を回避しつつ
のちの国際法となる『万国公法』を基に
日本で初めて蒸気船の海難事故審判に臨んだ。

そしてなんと徳川御三家の威光を振りかざす
相手側の紀伊藩から莫大な補償金を勝ち取った。

主役の龍馬にうるさ型?の土佐藩重役後藤象二郎が加わり
絶対諦めない覚悟であの手この手で詰めていくこの段は
唾を飛ばしながら紀州藩重役を論破する龍馬と後藤の姿が
浮かぶほどの名場面だ。


さて、日本では千年以上前から安全な航行を確保するために
色々な知恵が今でも残っています。

そのひとつが「澪標(みおつくし)」です。

澪(みお)とは水脈の事、標(つくし)とは表示の事。
澪標とは、浅瀬の航路を示す海の表示板です。


《写真 澪標》

みおつくし(澪標)は古歌にもよまれ
最初に難波江の浅瀬に立てられたといわれています。

《澪標》

もともとの形は、×形のものでしたが天保年間の絵図には
この形をしたものが描かれるようになりました。

維新後明治27年4月、海運や港にゆかりの深い大阪市の市章に
澪標(みおつくし)の意匠が採用されました。


《大阪市章》

1990年、大阪の中心地中ノ島に新しい大阪市役所庁舎が完成しました。


《大阪市役所全景 設計:日建設計》

この建築に大阪市章である「澪漂」の意匠が
色々な部位に使われていることはあまり知られていません。

その意匠を具現化するために自由な造形性と耐食性の強い
アルミ鋳物が材質として採用されました。

それらアルミ鋳物製品(アルミキャスト)の
意匠図から鋳造製作を我々傳來工房がお手伝いしました。


《アルミ鋳物製 バルコニー手摺り》
澪標(みおつくし)のデザイン部分がわかりますか?
幾何学的な澪標の意匠を上手く引用されていますね。



《正面上部 アルミ鋳物製 FIX面格子》
縦型アルミ鋳物FIX面格子の意匠も高い完成度です。

市役所のある大阪中ノ島には、その他たくさんの傳來工房の仕事が見られます。

この大阪市役所のほかに
現在、なぜか総裁不在の日本銀行「日銀大阪支店」、
国宝級の陶磁器が常設展示されている「東洋陶磁美術館」、
復元された名建築「大阪中央公会堂」、
知る人ぞ知る「中ノ島バラ園内、薔薇意匠ブロンズ鋳物照明灯」や
その他、栴檀木橋(せんだんのきはし)、水晶橋などなど

大阪中ノ島に行かれる機会があれば
ぜひデザインアルミ鋳物製品やブロンズ鋳物ウォッチングに!

《余談》
紀伊藩が支払いの決まった補償金7万両の実行を渋りに渋った。
約束期限の遅延をくりかえし、ようやく決済された直前直後、
慶応3年11月15日京都近江屋で龍馬が暗殺された。享年33歳


《龍馬 最後の写真 33歳》

龍馬の凄さは、この時期いろは丸事件で決死の覚悟で
躍起になっていたにも関わらず、事故から暗殺までのたった半年の間にも
後藤に大政奉還を提案し、その礎となる船中八策を立案したことだ。

眼前の人生を左右する大問題に全力に取り組みながら
大きな使命の実現に向け、それを遅れの理由にしなかった。

ここにも龍馬の魅力が見える。

袞P垤房 専務 橋本 昇

2008年03月14日

神戸国際会館(アルミキャスト製手摺)

こんにちは。アルミ鋳物メーカーの傳來工房、杉村です!

今回の探訪日記は兵庫県は神戸にやってきました。
三宮駅の南側(海側)に「神戸国際会館」が有ります。


もともとは戦後にコンサートホールとして建設された建物ですが、
阪神淡路大震災の時に全壊をしてしまいました。

1999年に現在の形で建て替えが完成し、
2000人を超える人員を収容出来るコンサートホール、
ショップ、そして事務所スペースなどで占められています。


設計は日建設計、施工は竹中工務店。
御覧のように低層部の手摺をアルミ鋳物にて御世話になりました。


トップレールと真中の意匠部は一体型にしています。
この形状も自由に表現が出来るところがデザイン意欲をソソリマス。


支柱は使ってなく下部の鋼材にボルト留めとしています。


また各パネル間はピンで結んで固定。


テクスチャー(模様)も一見ゴツゴツとした感じに見えますが。。
これくらいの荒々しさを出した方が重厚感や質感も強調されるんではないでしょうか。
全体建築の中でただ単なる手摺では無く、
建築デザインに違和感無く溶け込んでいる気がします。


アルミ鋳物の表面模様はショットブラストをしたり、細かな梨地が多いのですが、
この手摺のように造型(粘土等)をして表現するのも楽しいものです。

過去の物件では設計の先生方が工場来社され
実際に粘土をヘラで造型されたりしたこともしばしば。

自分でデザイン、造型をした粘土原型がそのままの姿で物件に設置される。
そのお手伝いを是非、アルミ鋳物メーカー、傳來工房で!(くどいですか??)