京都のアルミ鋳物によるアート作品、建築意匠金属専門メーカーの
傳來工房専務の橋本昇です。
本日の京都は、まさに絶好の紅葉日和。
晩秋の緑黄に彩る山々にひときわ朱色の紅葉が映えます。
朱色の現代彫刻の第一人者と言えば、
間違いなく、清水九兵衛(きよみず きゅうべい 1922〜2006)
国際的な高い評価はもちろんだが、
清水先生の朱色の作品が全国にたくさん存在し、
現在も各地のランドマークとして根付いている。
我々地元の新しいJR京都駅(設計:原広司)の中にも
先生の大きな作品はあるが
京都タワー西側の新京都センタービル前にある作品の前を通ると
私は、いつも足を止め撫でている。
「CONNECTION」
作家:清水九兵衛
鋳作:傳來工房
材質:アルミ合金鋳物 御影石
仕上:柚子肌・アクリルウレタン樹脂塗装
清水先生の朱色の作品名には、
「朱龍」「朱面」「朱装」「朱鳥舞」など「朱」の文字を入ったものが多いですが
この作品は珍しく英語名が付いている。
何かメッセージがあるはず、その理由は・・・
正面から見るとあまりわかりませんが裏側に廻ると2つの造形が重なり合い、
一つの彫刻として成り立っていることが良くわかります。
《裏側》
つまりCONNECTION(コネクション)→縁故、連結、結合、接続、関係・・
清水先生の彫刻作品のほとんどがアルミ鋳物で鋳造されており、
私達傳來工房でも数多くの作品のお手伝いをしました。
清水九兵衛先生の大型モニュメントや晩年の作品には、
何種のアルミ鋳物のピースを数多く組み合わせた
システム的な彫刻作品が主流でしたが
わたくし個人の好みを言えばこの「CONNECTION」のように
1ピース、2ピースで集約された造形に清水九兵衛の真骨頂を感じます。
(先生がご存命だったら「のぼるくん、何をわかったような・・・」なんて
睨まれるに違いない。
いや、優しい先生だったからニコニコされていたかもしれませんが)
余談:
私が20代後半の頃から五条坂のアトリエや清水坂のご自宅によく伺った。
いつも白いオーバーオールに黒ブチ丸メガネのスタイルで、
大変優しい先生でした。
色々なお話の中で印象に残っているお話は
「立体造形や彫刻作品の楽しみ方は、色々ありますが
一番大切なことは《触ること》《撫でること》です。」と
清水先生の作品の中でもこの《CONNECTION》は、
本当に触りたくなる作品なのです。
いつの間にか作品の廻りに柵がついていますが
これは、清水先生の意図とは違いますね。
でも、柵を乗り超えても触りたくなる作品です。
この作品に触ることは、まさに彫刻作品を媒体とした
彫刻家 亡き清水九兵衛との現在でのCONNECTION!
