メニューページ ブロンズ・アルミキャスト ディーズガーデン 傳來工房の家 会社案内 工場紹介 サイトマップ お問合せ
ブロンズ・アルミキャスト

ブログトップ

« 2007年07月 | メイン | 2007年09月 »

2007年08月29日

京都大学博物館

アルミキャストメーカー、傳來工房の杉村です!


さて、今回のアルミキャストメーカー傳來工房の施工例紹介は
前回に引き続き、モダンテイストな門扉にしてみました。

場所は京都の吉田。と言えば知っている人は知っている「京都大学」です。
その広大な敷地内に「京都大学総合博物館」という施設があり、
京都大学が有する所蔵物を展示する場所として設置されました。

設計は京都大学施設部、施工は戸田建設JV。
もともとアルミ鋳物のフェンスが設置されており、
その意匠を用いて門扉を新設するお手伝いです。

サイズとしはW5200mm×H2400mmの両引き扉。
両サイドにはフィックスのアルミ鋳物フェンスが1枚づつ。

デザインはシンプルな縦格子を基本にメクラパネルを意匠的に付しています
御覧の通りそれぞれの構成材は見付けこそ30mmなのですが、見込みが大きく、
且つ面格子がダブルになっています。

細く見える縦桟で30mm×30mm。
パネルの両端と天端の枠がなんと30mm×100mmとなっています。

シンプルなデザインですがムクの構成材の大きさとが相乗してしっかりとした門扉になっております。
横の打ちっぱなしのコンクリートとも綺麗に対比して綺麗に映えてます。

鋳物というと唐草やテクスチャー(表面模様)で構成されがちですが、
シンプルなデザインでもスッキリと且つ厚みのある製品に仕上がります。

大学構内への入り口はあちこちあるのですが、
こちらのようにアルミキャスト製門扉は傳來工房製なのです。

2007年08月17日

最高裁判所のアルミ鋳物レリーフご存知でした?

アルミ鋳物、アルミキャスト専門メーカーの傳來工房専務の橋本昇です!
残暑お見舞い申し上げます。

立秋が過ぎてもまたまだ厳しい暑さが続きます。

わが国の三権分立の一翼を担う司法。
法治国家の象徴として位置する最高裁判所。

その最高裁判所は昭和22年5月の発足から
長い間、いくつも仮庁舎住まいをされてきた。

発足以来21年ようやく昭和43年に
その建築設計コンペが実施され、217の作品の中から
鹿島建設設計部岡田新一氏案が最優秀として受賞された。

皇居南の桜田門濠前に位置し、石で仕上げられた外観は
まさに「法と秩序」「法と尊厳」をファサードから感じます。
しかし、築30年を超える古さを全く感じさせないデザインにはあらためて驚きます。

当社傳來工房は、この建築のエントランス最上部の
横幅約12mのアルミキャストレリーフをお手伝いしました。


警備上、近くに寄れなかったので写真では少しわかりにくいですが
玄関入り口最上部庇下のやや弓型形状幕板の部位です。

ここになぜ、石ではなくアルミ鋳物によるレリーフが
設計された事は直接お聞き出来なかったが、
興味深い事実を傳來工房のアトリエのスタッフや
鋳造現場の職人達は今でも覚えている。

それはこのレリーフを製作にあたり、
岡田新一氏自ら原型を作りに傳來工房京都本社工場へ来られた事である。

当時、原型製作にあたり色々なタッチを試された後、
スタッフも驚くくらい、凹凸の深い、荒々しいタッチの粘土原型を作られた。
さらにその中にかすかに「波紋」を意匠化されたものが造型された。

岡田氏が実際にアルミ鋳物レリーフの原型となる粘土を
触りながら途中、フッと何か見つけられたのではと感じる。


この荒々しいタッチのレリーフが実際に現場に立つとそれには違和感はなく、
逆にファサードの中で唯一、人間らしい親しみのある表情をうかがえる。


最近、若手中堅の建築家が傳來工房京都本社工場に来られ
原型やアルミ鋳物を触りながら意匠や設計、ディティールを
相談される機会が増えてきました。

それは傳來工房にとって大変有り難く、
これがアルミ鋳物の素材を建築やデザインで生かす最高最短の道だと感じます。

傳來工房の京都工場、アトリエに来られ、素材に向き合われると
図面やサンプルだけで生み出せないひらめきやアイデアが
生まれると思うのは私だけではないと思います。

そのひらめきが最終的には建築作品としての価値を高め、
そしてクライアントが喜ばれる。
「建築家とモノづくりの関係」は、昔もこれからも変わらないと強く思います。

建築家の皆さん、傳來工房の京都本社工場を見に来られませんか!
スタッフ一同、大歓迎でお待ちしております。

(JR京都駅からタクシーで約10分です)