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2016年06月20日

武道の聖地前の仕事

アルミキャスト(アルミ鋳物)によるレリーフや
デザインパネル専門メーカーの
京都傳來工房副社長の橋本です。

毎年のことですが、今年も京都に
蒸し暑い季節がやってきました。
6月下旬から7月16日頃の祇園祭宵山ごろが
この蒸し暑さのピークになります。

さて、NHKの大河ドラマ「真田丸」も
暑い「夏の陣」に向け、回を重ねるごとに
見どころが多く、毎週日曜夜8時を楽しみにしています。

とりわけ、信繁役の堺雅人と
天下人秀吉役の小日向文世の演技が光る。

さて江戸時代、幕府の講武所剣術師範、
各藩には剣術指南役という立場で
藩の武術指導と藩主護衛役を兼ねた
プロの武道家が存在していた。

徳川家の剣術指南役では、
柳生宗矩(やぎゅうむねのり)を筆頭とする
柳生一族が有名です。

そのほかには、
北辰一刀流の千葉周作が水戸藩に、
あの宮本武蔵も肥後藩の指南役を
していた時期があった。

幕府や藩主に召し抱えられる指南役とは、
一体どれほどの強さかは残念ながら
上手く伝えることは出来ない。

しかし真田丸の舞台となる大坂城夏の陣でも、
この指南役達が戦闘慣れした騎馬武者を
格段の実力差で勝ち進んでいく様子が
よく小説に書かれている。

そして明治維新後、スポンサーを失った
剣術武芸のプロ達はどこに行ったのか。

その受け皿が明治38年、
京都に設立された武術教員養成所で、
後の大日本武徳会武術専門学校である。

通称「武専(ぶせん)」と呼ばれた。

全国から武道の天才が集まり、
武専の学生は剣道か柔道のいずれかを専攻し
帝国大にも匹敵する教科教育と時には死者す
ら出ることのあった激しい稽古が行なわれ
国内屈指の武道家育成校として名を馳(は)せた。

それが現在、京都岡崎に「旧武徳殿(ぶどくでん)」
(重要文化財)として現在も剣道の聖地として
五月の八段師範大会や
練成会稽古道場として使われている。

長くなりましたが、その武徳殿前に
京都武道センターが建設されました。



京都武道センター  設計:吉村建築設計事務所


東西南北に
四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)の意匠レリーフを
傳來工房で原型から鋳造、設置まで担当いたしました。


《青龍 せいりゅう》
寸法:H3000mm  
材質:アルミキャスト
(アルミ鋳物合金 JIS規格AC3A)
仕上:緑青風ウレタン樹脂塗装
原型:傳來工房アトリエ
鋳作:傳來工房京都本社工場


《白虎 びゃっこ》


《朱雀 すじゃく》


《玄武 げんぶ》


小学校から剣道を始め、
国体選抜など社会人実業団まで
剣道を続けることができ、縁あって我が傳來工房で武徳殿の前にある
京都武道センターの仕事を担当したことを誇りに思います。

《あとがき》 お時間があればぜひ、

今回の取材で武徳殿に久しぶりに行き、この入口近くに
天ぷらの老舗、圓堂(えんどう)さんの新しいお店
「岡崎北店」が新しくオープンされたのでお昼にお試し訪問。
屋号にあやかって?えんどう豆を裏ごしされた
香り高い「えんどうの天ぷら」が印象的。

平日のお昼なのに本店の女将が居られ驚きましたが、(さすが!)
凛とした品格とホスピタリティを感じる良いお店です。


天ぷらに舌鼓を打ちながらヒヤリとする事を思いだした。

実は、本文に記載した武専の最後天才と呼ばれた
丸田八段範士に高校時代2年間指導を得た。

武徳殿では、数々の高名な範士の先生方に仕込んで頂いたが、
丸田範士は、段違いの強さで稽古にならないほど。

当時、高校生二段の実力ではもちろん相手にならない事を承知していましたが、
地稽古で構えても、踏み込むことも何も出来なかった事を思い出します。

前述に当時の指南役とは、どれほどの強さであったかと書きましたが
少しでも剣道の嗜み(たしなみ)のある人が
丸田師範に、もし真剣で構えられたら間違いなく逃げ出すと想像します。
それくらいの強さと云えるのではないでしょうか。


2015年06月12日

ディズニーシーに行ってきました!

ブロンズキャスト、アルミキャスト(アルミ鋳物)による
アート&デザインに関わる仕事専の専門メーカーの
《京都の傳來工房》副社長の橋本昇です。

先日、休日を利用し東京ディズニーランドに行く機会があり、
私が担当したディズニーランドオフィシャルホテルの仕事を見てきました。

ディズニー・アンバサダーホテル
アンバサダー玄関.JPG

このホテルのメインロビーに設置された
大きな2基のブロンズ製(青銅鋳物)オブジェを
我々傳來工房が製作いたしました。

BC2基奥から-001.JPG

高さ:4,000mm 
材質:ブロンズキャスト(青銅鋳物)
仕上:硫化イブシ古美色発色仕上げ

BC光ファイバー-001.JPG

内部に光ファイバー照明システムを組込み、
丸い半球状から発光します。

BC下部アップ-001.JPG

スケール感がわかりやすいように私が横に立つと
結構大きなオブジェですね。

私とBC-001.JPG


ディスニーランドに行かれる時には、
是非ディズニー・アンバサダーホテルへ!

《余談》
実は、わたくしディーズシーに初めて行ってきました。

DS副社長前写真.JPG

東京ディズニーランドにはオフィシャルホテルが3つあり、
私はミラコスタホテルのバルコニー付きの3Fの部屋に
幸運にも泊ることが出来ました。

とにかく、このミラコスタホテルはディズニーシーの敷地内にあるので
お酒に昼寝に休憩にと大変便利なので助かりました。

また、この部屋からワインを飲みながら屋外水辺の
イースターダンスショーや夜の花火など楽しめたのが大変良かった。

そして、、最終日のランチは、アンバサダーホテルに戻り
ミッキーシェフのいるレストランでランチで大盛り上がり!

ミッキーと.jpg

2015年04月13日

華道家との仕事

さすがに京都も葉桜が多くなり、ようやく初夏を感じる季節になりました。

アルミキャスト、ブロンズキャスト専門メーカーの傳來工房副社長の橋本です。

今まで、なぜかどうしても行きたくて行けなかった
傳來工房の仕事にようやく出会うことが出来ました。

当時、国内外で活躍されていた
現代彫刻家の清水九兵衛氏(故人きよみずきゅうべい)からお電話があり
アルミキャストで大きな作品で作りたいと云う人がいるから
相談にのってあげて欲しいと連絡がありました。

九兵衛先生とは、数多くのアルミキャスト素材による
大型モニュメント製作のお手伝いをしていましたので
わざわざ先生からのご紹介ということで
誰の作品のお手伝いか?と楽しみにしておりました。

そしてお会いしたのは、日本を代表する芸術家でもあり
草月流家元でもある方とお会いすることになりました。


勅使河原宏氏(てしがわらひろし)

《備考》
草月流三代目家元。
映画、華道、陶芸、舞台美術、オペラなど様々な分野で活躍された。
ATG初の日本映画の監督であり、安部公房原作の作品群では
ドキュメンタリータッチを基本にしたシュールレアリズム溢れる
映像美で世界的にも評価された。


お話をお聞きすると谷口吉生氏が設計された建築の7階中庭を作庭するので
大きなオブジェ?花器?をアルミキャストで作ってほしいご相談。

そして、原型からアルミ鋳造そして現場設置まで傳來工房がお手伝いしました。

作品名:環座庭(かんざてい)
作 者:勅使河原宏 1927〜2001年(74歳没)
鋳 作:傳來工房
材 質:アルミキャスト(アルミ鋳物)
寸 法:W15000×H1200×D2500mm
設 置:アルカディア市ヶ谷7階中庭


仕上げは、アルミ鋳物の表面を羽布で磨き、
松を燻した煤(すす)を吹き付けふき取り、
艶消しの硬質ウレタンクリアーで押えました。(松煙イブシ羽布仕上げ)

美術芸術の歴史に残る貴重な勅使河原宏氏の作品のお手伝いが
出来たことを心から感謝しております。

合掌


《余談》
勅使河原先生には、
東京から何回も傳來工房京都本社工場に来ていただきました。

最後に上洛いただいたのは最終完成品立会いの時で、
その時、この作品が設置される建築を設計された
谷口吉生氏(たにぐちよしお)も来社されました。

今でも思い出すのは、
現在の京都リーガロイヤルホテルにお二人をお向えに行った時
ロビーにお待ちの黒いマントコートの大柄なお二人を
大勢の宿泊者やホテル関係者が少し離れて囲うように見ていたようでした。

私も仕事柄、
色々な著名な国内外のアーチストやアーキテクトの方々とお会いしてきましたが
このお二人は特別で、次元の違う存在を感じたのを今でも思い出します。

2014年12月08日

横浜の大型レリーフ

師走に入り、いよいよクリスマスモードに入って来ました。
アルミキャストによるアート&デザイン専門メーカーの
京都傳來工房副社長の橋本昇です。

JR横浜駅東口地下街のそごうとポルタ前にも
クリスマスツリーが設置されました。


その奥上部に私たち傳來工房がお手伝いした
東日本最大のアルミキャストによる彫刻レリーフがあります。


作品名:希望
作 家:國領經郎 (1919−1999)
鋳 作:傳來工房
材 質:アルミキャスト(アルミ合金鋳物AC3A)
仕上げ:松煙イブシ羽布仕上げ
寸 法:W:18,000mm × H:2,000mm

作家の國領先生は、永く日展の洋画家として活躍され、
1990には日本芸術員賞を受賞された国内洋画の重鎮中の重鎮。



JR横浜駅周辺の改修工事にご縁があり、
先生の大きな絵画を彫刻レリーフとして製作いたしました。

陶板によるレリーフも検討されたとお聞きしましたが
先生の強いご希望で金属によるレリーフに決定されました。

先生には数回、京都の傳來工房にもお出でいただきました。

京都工場で最終作品立会いの時、
國領先生のご専門である色彩の世界が
立体の世界に展開されたことを大層お喜びになられ、
大変良い作品が出来たとを私に握手を求められた時のことを
はっきりと覚えています。

仕事冥利に尽きる瞬間です。  感謝

《余談》 お時間があれば、、、

横浜生まれの生粋の浜っ子の先生が66歳の時に
この仕事で京都に来られました。

初めてお会いした印象は、
オシャレでハンサムで常に優しく温和な第一印象。

この仕事が完成したのち、知り合いの画廊がぜひ先生を紹介してほしいと
依頼があり、当時私も怖い物知らずで気楽に先生にお電話したところ、
大手画廊の関係があるのでお困りの様子でしたが、
すぐに快諾のご連絡頂戴したことを思い出しました。
最後まで第一印象通りの先生でした。

作品からも先生の本当に優しいお人柄が伝わります。


2014年10月09日

京都の現代建築と現代彫刻

アルミキャスト、ブロンズキャストによる
モニュメント・アートワーク専門メーカーの京都傳來工房副社長の橋本昇です。

一昨日、2014年度ノーベル賞物理学賞に青色LEDを開発された
中村修二氏(60)、赤崎勇氏(85)、天野浩氏(54)の3名の受賞が報道されました。

今回の物理学分野の受賞は基礎研究ではなく、
我々の生活に直結する内容だけに大変興味深く感じた人も多かったと思います。

さて、建築家にとって最高峰の賞である《プリッカー賞》は、
建築分野のノーベル賞と云われています。

日本人も過去6名のプリッカー受賞者を輩出し、
今回は、その中で京都の仕事をされたある建築家に関わる
傳來工房の仕事の紹介です。

槇文彦氏 (1928年〜) 
1993年 フリッカー賞受賞

京都で槇先生の作品と云えば

《京都国立近代美術館》1986年


「ポストモダン」と云う言葉だけでは、おさまらない
髄所になんとも「槇デザインらしさ」を感じさせる私も大好きな建築です。

平安神宮のの大鳥居横にありますが
何の違和感もない、それどころか共生している
槇先生独特の現建築デザインの凄さに驚きます。

さて、本題ですが
この作品から5年前に
実は京都に槇先生の作品が竣工されていました。

《ABL 京都クラフトセンター》1981年

京都の中心地祇園の一力茶屋から
四条通りをはさんで斜め北に位置します。

当時の施主は京都祇園の老舗酒屋さんで
全館を京都のものづくりのパイロットショップとして
京都クラフトセンターが入りました。

傳來工房も京都のものづくりの一社として参加し
弊社前会長(故人)が京都クラフトセンター副理事長をお請けし
永年に亘り運営のお手伝いをいたしました。

のちの、このビルのシンボルとなる
槇建築と見事にマッチした現代彫刻がフロントに設置されました。

《朱面》 彫刻家 清水九兵衛(きよみずきゅうべい)(故人)

作家の清水九兵衛先生は
日本人として世界から評価された数少ない現代彫刻家の一人です。

祇園に設置されるだけに、
朱色の顔を意味する作品名は色々な受け取り方がありますね。

この作品をわが傳來工房が製作設置いたしました。

ここまでならいつもの傳來工房の仕事の話なのですが、
このビルのリニュアルに伴いこの作品を傳來工房が譲ってもらい
本年5月に傳來工房京都本社工場内に設置いたしました。

大変貴重な作品だけに大切にし、楽しませていただきます。


《余談》
今回のノーベル賞受賞者で日本人受賞は、計22人になると報道されていました。

その中に、私の中学校の先輩である江崎玲於奈先生(物理学)も含まれ、
当時私が高校生の頃で、受賞された時(1973年)は
大変嬉しく、大きな励みになったことを思い出します。


2014年08月21日

まるたけえびすに〜

「まるたけえびすに おしおいけ〜」

ご存知の方はご存知かと思いますが、
京都中心部の通りは、東西南北に碁盤の目になっています。
この為、通り名を覚えるために生まれた数え歌が
「まるたけえびすにおいしおいけ〜」なのです。

京都に生まれ育った根っからの京都人なら
マイクを向ければ100%の確率で口ずさめます。
この数え歌を漢字で表記すると
まるたけえびすにおしおいけ = 丸竹夷二押御池

丸太町、竹屋町、夷川、二条、押小路、御池と、各通り名なのです。
丸太町通りから始まり、最後は
「十条、東寺でとどめさす」というエゲツナイ歌で終わります。
(※東寺は通り名ではないですが。。)

ちなみに、当然南北の数え歌もあるのですが、
こちらの方はマイナーな立場でして、
京都人でも歌える人、僕の周りにはいません。
南北の通りが不憫な感じです(私だけ??)

さて、この東西南北の通りを住所として使っている京都人。
例えば、丸太町通り堀川西入る、とか。
これは丸太町通りと堀川通りの交差点を西に行く、との事。
なんと分かり易い住所表示でしょう。
(西入る、東入る、上る(北へ行く)、下る(南へ行く))

一般的な「○○町○○番地」よりもずっと目的地に
辿りつき易い京都なのです。


という長〜い前置きを終えて本題です。
本日は暑い中、三条柳馬場(さんじょうやなぎのばんば)
へやって来ました。
正に三条通りと柳馬場通りの交差点です。

日本初のバスケットボールチームが
ここ京都で結成されて100年目となるのを記念して、
モニュメントの除幕式が日本バスケ発祥の地とされる
京都YMCAで6月28日に行われました。

知らなかったのですが、日本初ですって。

アメリカのYMCAの方が1913年に京阪神や東京でバスケットの
指導をしたのが始まりで、1915年に京都の学校の先生が
京都YMCAで日本初のチームを作ったのだそうです。

アルミ鋳物メーカーの傳來工房がお世話になったのが
「バスケットボール」です。
本物のバスケットボールを型取った原型を、
今回は支給して頂き、鋳物/仕上まで行いました。
バスケットボールは原寸ですね。


モニュメントは幅50センチ、高さ1メートル。
シュートをする手と共にアルミ鋳物製のモニュメントが
京都市長の手によって除幕されました。


三条柳馬場という場所は京都でも中心部の繁華街。
なので、京都観光の節には発見してやって下さい!!

2014年08月19日

世界最大の金属彫刻レリーフ

世界最大の彫刻レリーフ

アルミ鋳物によるアートパネル、デザインパネル専門メーカーの
傳來工房副社長の橋本です。

今年の夏は晴れれば猛暑、雨なら記録的豪雨と
極端な変化を感じる天候が続いております。

先日、久しぶりでJR大阪駅に立ち寄ってきました。

近年、JR大阪駅周辺には三越伊勢丹の入った駅ビルや
元JR操車場跡のグランフロント大阪、
御堂筋側では阪急百貨店の新築グランドオープンなど
新しい大型商業施設が次々とオープンしました。

今では、京都駅や名古屋駅など駅デパは普通になっていますが
全国のJRの駅デパの先鞭をつけたのが当時のJR大阪駅・大丸でした。

このJR大阪駅の1Fエントランスメインロビーに傳來工房が担当した
世界最大の金属彫刻レリーフが現在も設置されています。

《世界は大阪から》
原画:角 卓先生  彫刻監修:ルイ・フランセン先生 
鋳造製作:傳來工房
設計:安井建築設計事務所様
施工:大林組JV様
材質:アルミ合金鋳物 AC3A
寸法:W:23m×H:3m

大阪市が世界6カ国と姉妹提携された都市や
文化のモチーフが表現されています。
(レニングラード・メルボルン・上海・サンフランシスコ・サンパウロ・ミラノ)

ぜひ、JR大阪駅のお近くにお出での際には、ご覧ください。

《余談》お時間があればどうぞ・・・ 

今回は食べ物のお話です。

夏の旬と云えば色々ありますが、
チョット変わったところでは《泥鰌 ドジョウ》の旬が夏です。

この時期は子持ちのシーズンでもあり、
独特の風味が滋養強壮効果を倍増しそうです。

江戸前のような泥鰌そのままの姿のどぜう鍋も良いのですが
開いた泥鰌と笹がき牛蒡(ごぼう)の相性が抜群で
さらに半熟玉子で綴じた《柳川鍋》は、夏の美味の一つです。


泥鰌の美味しいお店は、浅草界隈の下町にもいくつかありますが
鰻屋の柳川が美味い。
私の場合、例えば築地の宮川本纏(みやがわほんてん)では
鰻を食べずに泥鰌の柳川をいただくほどです。

ついでに、ウナギの肝煮も合わせ召し上がり、
残暑厳しい夏を乗り切ってください。


2013年09月20日

2020年 東京五輪決定!

京都の傳來工房専務の橋本昇です。


2020年 東京五輪決定!

今月は、2020年オリンピック東京開催決定で
日本中がヒートアップしましたが、
ようやくマスコミ報道も落ち着いてきました。

選挙前の下馬評ではスペイン優勢の中、
私も今回のプレゼン及び朝5時20分の決定発表まで
固唾を呑み込み、聞き入りました。

今回の最大の成功要因は、もちろん周到な準備もありますが
報道されているように圧倒的なプレゼンテーション力でした。

高円宮妃久子様

世界中を魅了した高円宮妃による英仏語の格調高いスピーチに始まり、
滝川クリステル嬢、安倍首相、そして最後の日本五輪招致委員会の
竹田会長まで、全てのプレゼンターが自らの役割分担を
わきまえたチームジャパンのグッドジョブによる勝利だったと感じます。

安倍首相


チームジャパン


その中、満面の笑みとユーモアを交えながら一般人ながらも
英語、仏語のスピ―チされた水野正人氏の事が
あまり紹介されていないのが残念。

水野副会長


カンの良い方はピンときた人も多いと思いますが
スポーツメーカー螢潺坤里硫馗垢任發△
今回の五輪招致委員会の副会長でもあります。

実は水野氏は今回の招致の為に
一般的なロビー活動ではなく、
世界中のIOC委員と長い年月を掛け、友人の輪を広げられた。
IOC委員が来日されたほとんどの委員が
水野氏の自宅で友好を深められた話を聞いた。

我々が初めて聞く水野氏のスピ―チは、
会場のIOC委員には友人として、強く心に届いたと感じる。

その水野氏が社長をされていた頃、
ミズノ本社を淀屋橋から大阪南港に移された。

その時、オリンピックをもう一度日本に!という思いを
ぜひ形にしたいと日建設計大阪本社及び
我々傳來工房に相談があった。

そして、とてつもなく大きな光のモニュメントとして完成した。

メインロビー4階吹き抜けにそびえ立つ
高さ15mの現代彫刻のモニュメントです。

作品名    :  炎
プロデュース: 水野正人
デザイン  : 野島二郎
製作施工 : 傳來工房

東京オリンピック招致が決定した瞬間、このモニュメントが輝いたに違いない。


今、心から思う
《ニッポンには この夢の力が必要だ!》


《余談》 お時間のある方は、どうぞ・・・

ミズノ会長の《オリンピックをもう一度日本で》
という願いのモニュメントをデザインされたのは
彫刻家の野島二郎先生です。

その野島先生に当時
私達傳來工房の「ロゴ」をその頃デザインをしていただきました。

DENRAIの《D》
DESIGNの《D》
DREAMの《D》をデフォルメされたそのデザインを
現在も、社章として社員一同愛用させてもらっています。

萌黄色(もえぎいろ)  成長発展
今様色(いまよういろ) 現代・コンテンポラリー

傳來工房が2020年東京オリンピックとなんとなく?繋がっているようで嬉しい。

2013年05月31日

河井寛次郎の仕事

京都の傳來工房専務の橋本昇です。

先月、京都新門前の古伊万里骨董の老舗である
戀壺洞(れんこどう)の友人店主から
NHK日曜美術館で河井寛次郎の特集がある連絡がLINEであった。


今回番組で取り上げれた寛次郎の仕事は、
新しい寛次郎を知る上で貴重な番組内容でした。

新しい寛次郎とは、
今まで作品にはなかった様々の釉薬を散りばめられた「球形」の作品が
あるコレクターが初めて世に出したことから始まる。

これについて河井寛次郎記念館のキューレーターをしている
やはり友人の鷺さん(寛次郎の実孫)が新しい寛次郎の世界を
わかりやすく解説していた。


この作品が作られたと思われる同時期に
寛次郎の貴重な木彫の仕事があります。

今回は、そのブロンズ鋳造の傳來工房の仕事の紹介です。


材  質:ブロンズ(青銅鋳造)
仕上げ:青銅鉄錆発色オハグロ仕上げ
鋳 作:傳來工房


この作品は本来、壁に掛けるレリーフとして作られたものですが
ブロンズ鋳造すると重量が約10kgにも及ぶため
丁度、鷺さんとこのブロンズ作品を置く台座の件でお会いし
相談していたところだったので驚いた。

金魚のような宇宙人。

何か怖いようなそれでいて可愛げのある表情は
地球上には存在しない。

寛次郎は陶芸だけではなく、木彫、金工など色々な素材を使い
寛次郎独自の世界を送り出したが
今回の宇宙的な作品は内面的な心の世界の双方を
作品から感じられる。

《余談》 お時間があれば

ブロンズレリーフの台座を鷺さんから紹介してもらった
木彫工藝作家に頼んだ。
寛次郎のブロンズがどっしりとした無垢木にようやく
落ち着いた。


2013年03月30日

傳來工房のディズニーの仕事

建築・ランドスケープにおける
アートワーク専門メーカーの
京都傳來工房の専務 橋本昇です。

京都もようやく桜が咲き誇り、
4月7日(日)までが見ごろだと思います。

さて今回の傳來工房の仕事は、
お子さん達の憧れの東京ディズニーランドに関連する仕事の紹介です。

JR舞浜駅前にディズニー直営のオシャレで可愛いホテル
《ディズニーアンバサダーホテル》があります。

椰子の木がリゾート気分を盛り上げ、
さらにディズニー直営ホテルだけに
子供達も大きな期待でテンションも上がります。

ホテルエントランスに向かうバスまでが
もう、すでにミッキーマウス気分!

そんなホテルのラウンジにある
大きな大きな《ブロンズオブジェ》を
我々傳來工房でお手伝いいたしました。

高  さ: 約4m 
材 質: ブロンズ(青銅鋳物) 
仕 上: 古美イブシ発色仕上げ
鋳 造: 傳來工房 京都本社

この大きなブロンズオブジェを
傳來工房で2基鋳造しました。

内部には、光ファイバーが組み込まれ、
夜にはさらに光り輝きます。

東京ディズニーランドにお寄りの際には
ぜひ、ディズニーアンバサダーホテルの
傳來工房がお手伝いしたブロンズオブジェをご覧ください!

【あとがき】お時間があれば・・・

桜と同時に祇園甲部歌舞練場で
「第141回 都をどり」が開催されます。
4月1日から4月30日まで 

お昼から夕方まで一日四回の公演で
約一時間の番組なのでオネムの出やすい
オジサマ族には丁度いい時間。

そして何よりも綺麗なお花の総揃えに眠気も吹き飛びます。


ミッキーやミニーちゃんも可愛いですが
祇園の舞妓ちゃんも負けておりまへんどす。

2012年09月14日

ホワイティ梅田

都市空間や建築空間に彩るアートワークを専門としています
京都傳來工房専務の橋本昇です。

今、大阪が元気だ。
特に元JR北ヤード跡地開発が進行中の大阪駅周辺《梅田》に注目が集まる。

JR大阪駅がある《梅田》には、
JR各線、阪急、阪神、地下鉄各線など一日に数十万人以上が乗降車し、
同時に《大阪独特の文化と濃い情報》が集まる。

大げさかもしれないが関西いや西日本の
タイムズスクエア的な場所と言えるかもしれませんね。

その《梅田》の特筆すべきは、増殖を続ける「ウメ地下」と呼ばれる
《地下街》の発達ではないでしょうか。

今回は、我々傳來工房が大阪梅田地下街の中心となる
《ホワイティ梅田》のお手伝いした仕事を紹介します。

《ホワイティ梅田 天井レリーフ 作家:小田信夫 製作施工:傳來工房》

《全長45m  仕様:アルミ鋳物、ステンレス、アモルファスクォーツ、光ファイバー》

上を見上げて歩く人はさすがにいないが、
45mの天井レリーフを日本を代表する彫刻家が
関わった仕事だと気付く人はいない。

《小田信夫 おだのぶお》
小田先生のブロンズ作品や日本中に設置されている多くのモニュメントの
ブロンズ鋳造をお手伝いさせていただきました。

特に印象に残っているのは、ロダン大賞や高村光太郎賞など
当時の大きな彫刻コンクールの大賞をほとんど受賞され
現在も色々な屋外美術館やモニュメントとして設置されています。

私個人にとっても、小田先生の仕事に関われたことが大きな誇りであり
これからの仕事の励みです。


小田先生は、現在も二科会評議員としてご活躍されておられます。

(あとがき)
小田先生の作品と初めて出会ったとき、
今まで持っていた彫刻の概念では正直理解できませんでした。

それが、今でもはっきりと覚えていますが
二科展が京都市美術館に巡回してきたとき、有名作家の作品が数多く
展示されていた彫刻室で、小田先生の作品が放つ、圧倒的な存在感と
独自性の高さに驚いた記憶があります。

作品名:ロバと将軍  材質:ブロンズ 
高村光太郎賞受賞作品 彫刻の森美術館 

普段の小田先生は大変気さくな方で
いつも京都工場に来られると「美味しいもん食べてるか?」と
笑顔でお声をかけてくださいました。

そう言えば、先生のご実家は老舗の料亭だったことをお聞きしたことが・・・

全長45mの天井レリーフは、詳しく調べておりませんが
世界最大級に間違いありません。 

素晴らしい仕事のお手伝いできたことに心から感謝!

2012年07月26日

JR大阪駅のアートワーク

アルミ鋳物によるアートワークを製作しております
京都の傳來工房専務の橋本です。

連日、35度を超える暑い日が続いていますが皆さんお元気でしょうか。

しかしここJR大阪駅周辺も大変“熱い”です。

JR大阪駅周辺にある大規模百貨店の阪急、阪神、大丸に加え、
大阪ステーションシティとして「三越伊勢丹」と
大型商業施設LUCUA(ルクア)が昨年5月にオープンし
まさに《梅田百貨店戦争》の様相です。

そして、今年の12月に阪急百貨店が
新築グランドオープンする予定なのでさらにヒートアップしそうです。

このJR大阪駅は、1983年4月に大丸百貨店が入る当時では
珍しい高層駅ビルとしてオープンしました。

設計:安井建築設計事務所

その時、正面エントランスのメインロビーに
当時世界最大のアルミ鋳物による彫刻レリーフを
我々傳來工房が製作いたしました。


原画:角 卓 画伯
原型:ルイ・フランセン
鋳造:傳來工房
全幅:23m
材質:アルミ合金(AC3A)
仕上:羽布鏡面磨きウレタンクリアーコーティング


当時大阪市の姉妹都市であった都市をモチーフに作られています。

(左からレニングラード、メルボルン、上海、大阪、サンフランシスコ、サンパウロ、ミラノ)

30年の経過がウソのように建築空間の中で存在感を現在も主張しています。



《あとがき》

先週、祇園祭の山鉾(やまぼこ)巡行を終わり、
京都も梅雨明けし、今年も蒸し暑い夏がやってきました。

この祇園祭は7月17日のコンコンチキチンの山鉾巡行だけのお祭りではなく
7月1日から末まで八坂神社の氏子のお祭りが連日行なわれます。

一昨日、祇園に出ることがありその後祭り(あとのまつり)に遭遇しました。

神の使いであるお稚児さんが祇園町の役を祓いに馬に乗って練り歩きます。

四条花見小路交差点
 
向こうに見える赤塀が
格式の高い祇園のお茶屋 《一力茶屋》。

そう言えば少し前、久しぶりに一力に行く機会があり、
高校時代同級生の女将(おかみ)と会いました。

しかし、いくつになっても会話はいつも
剣道部の少年とバスケット部の少女時代に戻ります。

2012年06月21日

ミズノ本社 聖火のモニュメント

現代彫刻、モニュメント、レリーフなど
建築空間やランドスケープの大型アートワークを専門とする
京都の傳來工房、専務の橋本昇です。

いよいよ、ロンドンオリンピックの開催まで1ヶ月少しとなりました。
日増しにテレビを中心にマスコミも加熱してきました。

今回のロンドンでの夏季オリンピックは、史上初の3回目ということと
エリザベス女王在位60周年に合わせ現地も大変盛り上がりそうですね。

そして、日本代表選手の活躍に期待!


ご存知の通り、スポーツ用品大手の螢潺坤里
オリンピックの公式スポンサーとして毎回注力されています。

(今までの日本代表ユニフォーム)

その螢潺坤里バルセロナオリンピックが開催された
1992年に大阪南港に本社ビルを建設されました。


螢潺坤遼楴辧 \澤廖日建設計 施工:大林組JV

その時、螢潺坤凌緻郤卍垢ら聖火をモチーフにした現代彫刻を
それも今までにない素材で作って欲しいと依頼があり
我々傳來工房がアーチスト選考から製作までこの大型モニュメント計画の
全てをお請けし、私が担当いたしました。

(モニュメント上部画像)

私のカメラでは全体が入りません。
メインロビー4階吹き抜けにそびえ立つ
高さ15mの現代彫刻のモニュメントです。

(モニュメント記載内容画像)

作 品 名  :   炎
プロデュース: 水野正人
デザイン   : 野島 二郎
製作施工 : 傳來工房


このモニュメントの最大の特徴は、
幾何学的な面構造になっている材質です。

当時当社が開発研究していた
通信光ファイバーに使用されている地球上でもっとも透明度がある物質
《アモルファスクオーツ(人工水晶)》を提案し採用されました。

建築内部にこれだけの大型構造物を設計し組立て施工することは
高い難易度があり、苦労もありましたが、
日建設計の皆さんや大林組のご担当に大変御世話になり
今から振り返るとこれだけの作品を担当できたことは良き思い出です。

そして、何よりも世界中でこのアモルファスクォーツ素材で
製作された現代彫刻モニュメントは、この作品だけです。

記念事業など螢潺坤里梁腓なイベントの時だけ、
内部から幻想的な光りが彩りを添えます。

このモニュメントの光りのように日本代表選手にロンドンで輝いてほしい。


《あとがき》

今回のロンドンオリンピックに合わせて8年後の

2020年 夏季オリンピック候補地がいよいよ本格的な誘致活動に入る。

先月、イスタンブール、東京、マドリードの3都市が正式立候補都市に選出され、

1次選考を通過した。

その中で有力候補マドリードは、

スペインのソブリンリスク問題で揺れて可能性は?だけに

今回の東京開催オリンピックは、かなり可能性が高いのでは・・・

そして来年9月、ブエノスアイレスのIOC総会で決定されます。


私が小学生の時に興奮し夢見た、あの東京オリンピックの感動をもう一度!

まさに、

今、ニッポンには この夢の力が必要だ!

2012年06月12日

山口県民文化ホールいわくに

みなさん!こんにちは!
アルミ鋳物メーカー、傳來工房の杉村です。

今回は本州の西端、山口県は岩国市にやって参りました。
アルミ鋳物メーカーの傳來工房がお世話になったのは
「山口県民文化ホールいわくに」です。

一般的には「シンフォニア岩国」と呼ばれているらしいです。

設計は大谷研究室
施工は戸田建設

クラシックやオペラにも対応した本格的なコンサートホール。
その他に会議室や、展示会など、本格的な祭事等が出来る施設になっています。

さて、傳來工房が何をお手伝いしたのか。。
まず完全オーダーの建築化照明です。

ステンレス製でメッシュを曲げたりして製作しています。
種類もあれこれあります。

照明もデザイン化されていますが、照明周りの壁や天井や、
あちこちが非常に凝ったデザインをされています。

さて、外部に移りましょう。
見えるでしょうか??
遠くの高いところにヒサシのような意匠があるのが。

ハイ、カメラさん、寄って下さ〜い。

庇部にはスチールフラットバーを曲げて作った庇が建物周りに付いています。
よく見ると、ところどころに光る物体が。

実はこれ、ガラスです。
ガラスをはめ込む事で、天空の光がとても綺麗に写ります。

大谷研究室は以前に京都国際会館でもお世話になっております!

傳來工房をこれからもよろしくお願いします!!

2011年09月20日

世界遺産 下鴨神社(の近所)

みなさんこんにちは。
アルミキャストメーカー、傳来工房の杉村です。

さて今回は京都、下鴨へやって来ました。
下鴨と言えば世界遺産の下鴨神社がある街です。


(綺麗ですねぇ〜)

京都でも最も古い神社のうちの一つで、
ある説によると紀元前90年頃の創建ではないかとも言われています。

京都三大祭りである「葵祭り」はこの下鴨神社を出発し、
葵の花を飾った平安後期の装束姿で上賀茂神社まで
行列が京都の街を練り歩きます。


(美しいですねぇ〜)

下鴨神社境内には「糺(ただす)の森」が有ります。
応仁の乱や明治時代の寺社領の没収等で、
現在は12万屐陛豕ドーム3つ分との事)になっていますが、
もともとは500万屬△辰燭修Δ任后
どのくらい広いのか、さっぱり見当付きません。。

糺の森の中に御手洗(みたらし)と呼ばれる池が有り、
この池がみたらし団子の原型になっています。
下鴨神社の西隣にある「加茂みたらし茶屋」が
みたらし団子の発祥なのです。


(美味しそうですねぇ〜)

さて、このような古都京都を代表する場所にも
傳來工房の仕事を見る事が出来ます。
物件はマンションです。

さて、一番に目につきますね。
エントランス部の庇をアルミキャストにて製作をしました。

設計は東洋設計事務所、施工は竹中工務店。

モチーフとなったものは想像付きますでしょうか??
アルミキャスト製パンジーの花なのです。
アルミキャストの造形性を活かし、3次元の形状に仕立てています。

ステンレスの棒はあくまでも意匠で、細い棒がアルミキャストの花弁を
支えているが如くまとめられています。

テクスチャー(模様)もしっかりと付けており
アルミキャストならではの意匠金物となっています。

アルミキャストの事なら、具象から抽象までドシドシと
申し付けて下さい!!

2011年04月20日

河井寛次郎生誕120周年

京都のアルミ鋳物、ブロンズ専門メーカーの傳來工房専務の橋本昇です。

東日本大震災から一ヶ月半が経過し、
被害の大きさと福島原発問題でいっこうに明るい兆しが見えない。

しかし、全国から温かい支援や励ましの声は衰えることなく続いているのが
何よりも嬉しく、私自身も少しでもお役に立てることを実践し、
一日も早い復旧復興を祈るばかりです。

さて、今年は稀代の陶芸家、いや本人自ら「陶工とうこう」と呼び、
国内だけではなく海外からも今だに高い評価と根強いファンがいる
河井寛次郎生誕120周年です。


本日、4月20日からようやくこの寛次郎生誕120周年展覧会が
地元京都高島屋で開催されます。

私は、今週東京横浜出張中でオープンには残念ながらいけませんが
今度の日曜日には、何が何でも行きたいと思っています。

展覧会紹介サイト↓

《河井寛次郎生誕120周年》です!


よくありがちなアカデミックな陶芸や権威象徴的な陶芸とはまったく違う、
人の心に響き渡る「炎の藝術」です。

《この作品は、川勝コレクションだと思いますが
寛次郎の作品の中でも私が最も愛する作品です。
そう言えば随分前に故井上靖先生のご自宅に伺った時に
このシリーズの一対の作品が応接室に置かれていました。》

この機会にぜひ、
建築家、デザイナーの皆さんに寛次郎の世界を見てほしいと願っております。

我々傳來工房は、
京都五条坂にある「河井寛次郎記念館」開館十五周年を記念し、
寛次郎自身が生前希望していた木彫作品の金属化(ブロンズ・アルミ鋳物)の
お手伝いをいたしました。



《玉に手 ブロンズ 傳來工房鋳作》



《うさぎ アルミ鋳物 傳來工房鋳作》



《猫 ブロンズ 傳來工房鋳作》

鋳作作品写真:東出清彦

この担当を私自身がしたとき、
河井家の皆さんや寛次郎が生前懇意にされていた各界重鎮の方々と
直接お話しをお聞きする機会があり、作品や書籍から見えない
《心の巨人・寛次郎》の姿を学ばせていただきました。


今回の展覧会で寛次郎の孫にあたる鷺珠江(さぎ たまえ)さんが
トークショーとしてお話しされる企画もあります。楽しみです。
珠江さん、頑張って!!
4月20日(水)、23日(土)、24日(日)各日 午前11時、午後2時

《あとがき》
寛次郎の世界の虜になり25年。
私の座右の銘は、寛次郎の詩からいただきました。

「手で考え、足で思う」

合掌

2011年02月27日

京都商工会議所

都市のランドマークとなるモニュメントなどアートワークを製作する
京都の傳來工房専務の橋本昇です。


明治政府樹立後、伊藤博文は民間企業にこそ活力ある活動が必要と説き、
時の財界の重鎮渋沢栄一が明治11年商工会議所の前身となる
東京商法会議所を設立した。

同年、大阪、神戸の会議所に続き、
明治15年京都の商工産業振興を目的に京都商工会議所が設立した。

皆さんが京都駅で到着される新幹線側八条口の向かえの
商業施設アバンティ前に私の好きな作品の一つである
京都商工会議所の創立100周年記念モニュメントがある。


《京都駅八条口》


われわれ傳來工房は、そのモニュメントを企画から制作施工まで担当した。

《京都商工会議所記念モニュメント》


高さ:8000mm  材質:ステンレス(SUS303)鏡面仕上げ


設置から30年経過しているが現代的なフォルムは、
京都商工会議所のこれからの新しい展開を予感する。


《記念銘板》


そう言えば、今年は京都商工会議所創立130周年です。

2011年01月22日

NHK大河ドラマ2011

アルミ鋳物による彫刻レリーフ、モニュメントの鋳造製作メーカーの
京都傳來工房の専務の橋本昇です。

「江  〜姫たちの戦国〜」

1月9日(日)からスタートしたNHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」
宮崎あおいの「篤姫」を超える久々の大ヒットになる予感がする。


信長、秀吉、家康が揃って破竹の活躍する時代を背景に
悲劇の夫婦から生まれた三姉妹(茶々、初、江)が時代の権力者の伴侶となり
女性から見た戦国時代を描く。

主人公は、お江役の上野樹里。元気さがはまり役。

その二人の姉たちが美しい。
茶々役の宮沢りえ 

演技も美貌も円熟さが出てきた。茶々から成長しどんな淀君になるか楽しみだ。


初役の水川あさみ 

目立たないが透明感溢れる美しさ。


このドラマの北近江、現在の湖北町に関係する仕事をしました。

これが始まる前に現地に取材に行きたかったのですが、
滋賀県北部は年末年始の大雪で行けず、
今回ようやく行くことが出来ました。

現地では、まだ雪が沢山残っており、さらに雪が降っていました。

《雪の北陸道 木之本インター》


この三姉妹のふるさと小谷城は、現在の長浜市湖北町に位置する。

われわれ傳來工房は、その湖北町庁舎(現 長浜市湖北町支部)が新築される時、
この三姉妹の両親である「浅井長政、お市の方」をモチーフにした
アルミ鋳物による彫刻レリーフの依頼があり、製作のお手伝いをした。


《長浜市湖北町支部  設計:森野建築設計事務所》



《アルミ鋳物レリーフ 松煙イブシ仕上げ W:3600×H:1200mm》

長政とお市の姿を造形するにあたり、行政及び設計事務所からの要望により
歴史資料を写実的にアルミ鋳物で立体表現することとなった。


《アルミ鋳物レリーフ》
壁面彫刻レリーフは、立像や胸像など通常の立体造形よりも造形難易度が高い。

それは、限られた凹凸高さの中で上下左右全方向から、彫刻として
成り立つ立体表現をしなくてはならないからである。

彫刻家の中でもこの技術を本当に駆使できるのは
限られた彫刻家しかいないと思う。

今回、レリーフ造形の経験豊かな京都芸大出身の藪下実先生にお願いした。



《藪下実作品展にて 左が藪下先生、右が私》


最後に
私達の彫刻の題材となったお市の方役は
11年ぶりのドラマ出演となる美形の誉れ高い、鈴木保奈美。


今年は、毎週日曜日夜が楽しみだ。

《あとがき》
大雪の中、よく取材に行ったとお思いですが、私のお楽しみもありました。

まず、ちょっと前フリを・・・

この湖北町奥であの有名な賤ヶ岳の戦い(しずがたけのたたかい)があった。

羽柴秀吉と柴田勝家との戦いであるがその戦いで活躍したのが
秀吉の子飼い7人の家臣衆、通称《七本槍しちほんやり》 

福島正則、加藤清正、加藤嘉明、脇坂安治、平野長泰、糟屋武則、片桐旦元。

私のお楽しみはもうひとつの《七本槍》です。

《七本槍》

《冨田酒造》


《冨田酒造店内》 

この酒蔵は、

稀代の美食家 北大路魯山人(きたおおじ ろさんじん)が愛飲した酒蔵です。


今回私は、純米大吟醸、純米吟醸を1本づつ調達しました。

味わった感想を
純米大吟醸は木樽の香りを感じ、さすが中取りだけに
蔵の個性が感じさせる芳醇な味わいでした。

純米吟醸は、香り良し、喉越し良し、あと味良しの3拍子でした。

ぜひ、北近江に歴史と銘酒をたずねてどうぞ!


2010年12月24日

京都文教大学(サイン工事)

みなさん、こんにちは!
アルミ鋳物メーカーの傳來工房の杉村です。

今回の「傳來工房 探訪日記」は京都でのお仕事です。

京都は「学生の街」と言われるほどに多くの大学が点在する街です。
近年では府下や他県に転出される学校も増えてきました。
大学移転の理由は様々あるでしょうが、非常に残念な事です。

大学時代を京都の街で過ごした学生さんが、
数年後、彼女や彼氏と思い出の地として訪れたり、
また家族を連れて、「この定食屋に世話になったぁ」とかとか。
そんな思い出の地になるのが「学生の街 京都」の良い一面であると思うのですが。。

さて、今回、ご登場の学校は「京都文教大学、短期大学」です。

場所は京都は宇治市。
宇治市といえば、全国でも有数の高級茶葉の産地です。
私個人としては、抹茶チョコに、抹茶アイスに、抹茶シフォンに。。。
と、グリーン系スィーツを真っ先に思い出してしまいます。

特に創業150年の老舗、中村藤吉本店の生茶ゼリイは
我が家の夏の定番スィーツとなっています。

おっと、橋本専務の「観る、食べる、買う」コーナー状態になっとりますな。

そうそう、10円硬貨の表面の「鳳凰堂」も宇治市にあります。

と、前置きが長くなってしまいました。

京都文教大学様には昔からお世話になっております。
大学の歴史としては15年くらいなのですが、
学校としての歴史としては100年以上経っています。

今回は、新校舎への設置銘板として、
ステンレス製の箱文字、そして学校の校章を製作させて頂きました。
施工は竹中工務店様。


大きさは一文字が650角、校章は1800角です。
素材はステンレス製でウレタン樹脂塗装をメインに仕上ています。
製作前にモックアップとして、原寸大の文字コピーを作り、
実際に壁に吊りこんで大きさや、デザインを確定し、製作に進みました。

この他、京都文教大学様へはモニュメントや、学校銘板、サイン板等
数多くのお仕事をさせて頂いております。


今年も「傳來工房 探訪日記」をご覧頂いて、ありがとうございました!
毎月、専務の橋本と一緒に続けて来た日記も4年半を迎えます。
来年もパワーアップして傳來工房の歴史を綴って行こうと考え中!
ご期待下さい!

2010年11月27日

朱色の現代彫刻

京都のアルミ鋳物によるアート作品、建築意匠金属専門メーカーの
傳來工房専務の橋本昇です。


本日の京都は、まさに絶好の紅葉日和。
晩秋の緑黄に彩る山々にひときわ朱色の紅葉が映えます。

朱色の現代彫刻の第一人者と言えば、
間違いなく、清水九兵衛(きよみず きゅうべい 1922〜2006)

国際的な高い評価はもちろんだが、
清水先生の朱色の作品が全国にたくさん存在し、
現在も各地のランドマークとして根付いている。

我々地元の新しいJR京都駅(設計:原広司)の中にも
先生の大きな作品はあるが
京都タワー西側の新京都センタービル前にある作品の前を通ると
私は、いつも足を止め撫でている。


「CONNECTION」 
作家:清水九兵衛
鋳作:傳來工房 
材質:アルミ合金鋳物 御影石
仕上:柚子肌・アクリルウレタン樹脂塗装

清水先生の朱色の作品名には、
「朱龍」「朱面」「朱装」「朱鳥舞」など「朱」の文字を入ったものが多いですが
この作品は珍しく英語名が付いている。

何かメッセージがあるはず、その理由は・・・

正面から見るとあまりわかりませんが裏側に廻ると2つの造形が重なり合い、
一つの彫刻として成り立っていることが良くわかります。


《裏側》

つまりCONNECTION(コネクション)→縁故、連結、結合、接続、関係・・

清水先生の彫刻作品のほとんどがアルミ鋳物で鋳造されており、
私達傳來工房でも数多くの作品のお手伝いをしました。

清水九兵衛先生の大型モニュメントや晩年の作品には、
何種のアルミ鋳物のピースを数多く組み合わせた
システム的な彫刻作品が主流でしたが
わたくし個人の好みを言えばこの「CONNECTION」のように
1ピース、2ピースで集約された造形に清水九兵衛の真骨頂を感じます。

(先生がご存命だったら「のぼるくん、何をわかったような・・・」なんて
睨まれるに違いない。
いや、優しい先生だったからニコニコされていたかもしれませんが)

余談:
私が20代後半の頃から五条坂のアトリエや清水坂のご自宅によく伺った。
いつも白いオーバーオールに黒ブチ丸メガネのスタイルで、
大変優しい先生でした。

色々なお話の中で印象に残っているお話は
「立体造形や彫刻作品の楽しみ方は、色々ありますが
一番大切なことは《触ること》《撫でること》です。」と

清水先生の作品の中でもこの《CONNECTION》は、
本当に触りたくなる作品なのです。

いつの間にか作品の廻りに柵がついていますが
これは、清水先生の意図とは違いますね。
でも、柵を乗り超えても触りたくなる作品です。


この作品に触ることは、まさに彫刻作品を媒体とした
彫刻家 亡き清水九兵衛との現在でのCONNECTION!


2010年10月26日

関西大学

アルミ鋳物によるアートワーク、建築意匠専門メーカーの
傳來工房専務の橋本昇です。

木枯らし1号が吹き、急に寒くなったと思ったら
もうフィギアスケートのグランプリシリーズが始まった。

10月23日名古屋で行われた第一戦NHK杯では
男子の部で高橋大輔選手がショートプログラム、
フリー共トップでダントツの強さの優勝を飾った。


彼が前回のバンクーバー五輪で日本人男子初の
胴メダルを獲得してから、素人目から見ても
技術、表現力共、著しく進化していると思う。

現在、高橋選手の所属は関西大学大学院と書かれている。
もう一人のポープ織田信成選手も関西大学だ。
今やこの関大なくして日本のフィギアスケート男子はあり得ないほどだ。

この関西大学は、大阪京町堀に
1886年関西初の法律学校「関西法律学校」として創立。

特に建学の精神である「正義を権力から護れ」を
教育の理念「学の実化(じつげ)」として
学問とその実践に重きを置いているところは、
各産業界から共感される方も多い。

その創業の精神と歴史を刻む目的として
「100周年記念会館」が建設された。

設計:竹中工務店大阪設計部

そのシンボルとしてホール中央の大型モニュメントを傳來工房が制作した。


材質;アルミ鋳物(アルミキャスト) 
    松煙イブシ仕上げ  H:3000mm

書きながら思い出したが、
この大きな金属のモニュメントを建築内部に設置するには分割搬入し、
現場で組み立てるしかないがその時、このモニュメントのデザイン責任者が
無理を私に依頼してきた。

分割したモニュメントを建築内部でボルトやビスで組むのではなく、
傳來工房京都工場と同じようにこの建築内でアルミ鋳物の部位を
アルゴン溶接仕上げて完成させて欲しいという要望があった。

つまり、これだけの大型彫刻をアルゴン溶接し仕上げるには、
この建築内に工場設備と同じ機材と熟練職人を使うしかなかった。

現場所長は、日中は内装仕上げがあるからこの作業はNGだと言う。

熱心な要望もあり、連日現場作業終了後、徹夜作業で
大型モニュメントを建築内部で制作した。

あとにも先にもこんな出張工房の仕事はこれだけでした。

完成し大学関係者、竹中工務店の皆さんに大変喜んで頂き、
苦労も吹き飛び、懐かしく思い出に残る仕事です。

これから高橋選手が出てきたら、
この関大モニュメントの仕事の思い出が出てきそうです。

《余談》
関西大学では大学歌のことを校歌と呼ばず、
「学歌」と呼び、あの山田耕作が作曲した。

面白いのは、応援歌で「マグマ大使」の主題歌を
替え歌で「関大マグマ」を歌うらしい

【関大マグマ】
千里が生んだ正義は関大 勝利の凱歌をあげるため
負けじだましの根性だ KANDAI ファイトファイトファイト
飛び出せ関大 勇気を持って 今日も関大に勝利あり


そう言う私も学生時代、西京極球場の同立戦でグレーター立命館相手に
「同志社アトム」を大声で歌っていたことを思い出した・・・

【同志社アトム】
苦難超えて ラララ 理想の彼方
行くぞ我等 勝利の限り
心雄雄しく ラララ 未来の子
皆のあこがれ 同志社アトム

本当の余談になりました・・・

2010年08月30日

傳來工房の大理石の仕事

アルミ鋳物、ブロンズによるモニュメント、レリーフなど製作しております
京都の傳來工房専務の橋本昇です。

大阪市内に計画されていた大阪セメント本社建設プロジェクトの設計責任者
(大林組本社設計施工)から、中庭にモニュメントを作りたいから、
手伝ってほしいと連絡が入った。

施主様や建築設計担当者からご要望や条件など色々と打ち合わせ、
最後は「作家選考からモニュメント製作設置まで全て任す。」と
ありがたいお話を頂いた。

その帰り、私はこのアーチストしかないと決めた。

《井田照一  1941〜2006》


写真をご覧になられた通り、井田さんは眼光、面構え
全てが只者ではない雰囲気が漂う。

簡単に言えば、世界を相手に最前線で活躍する現代美術作家とは、
こういう人という感じか・・・

COHJU contemporary artサイト抜粋より
    ↓ ↓ ↓
《略歴と作品》
↑ ↑ ↑

世界中の美術館のパブリックコレクションに注目!


そしてプレゼ承認後、このアーチストと大型モニュメント完成まで約6ヶ月間、
密度の濃い時間をご一緒した。

傳來工房アートワークは、
もちろんアルミ鋳物やブロンズを中心とした鋳造作品であるが、
このプロジェクトでは敢えて大理石によるモニュメントを選択した。

理由は、設置される空間や建築デザインから金属よりも大理石の方が
彫刻作品としてより存在感があると思われたから。

また、施主が取り扱われる材料が太古の大地から生まれる素材
《石灰》であるからなどなど。

そして、その彫刻の素材となる大理石を井田先生と
日本一の石材工場である関ヶ原石材に探しに行った。

広大な屋外の御影石の置き場は、新幹線や名神高速からも見えるが
大理石は屋外では風化するため、屋内のストックヤードに置かれていた。

《関ヶ原石材写真》


 残念ながら大理石ヤードの写真ではありません。

今でもはっきりと記憶しているが、その大理石のストックヤードには
世界中から集められた何千何万年前の何十トンもの化石と言える
大理石の原石が何万トンと並んでおり圧倒された。

園芸用のジョウロで大理石の斑(ふ)を確認しながら選んでいったが
参ったのは、何十トンもある大理石の裏側の斑を見るのに
超大型天井クレーンで反転させなければならない。
その反転費用が一回数万円・・・

石を選ぶのにも費用がかかるのかと思いながらも、なんやかんやで、
井田先生が特に気にいられたポルトガル産のオーロラピンクを15トンと
イタリアカラーラ産の中でも特に綺麗な斑のあるビアンコを60トン、
計75トンの大理石原石をまるで京都の錦市場(にしきいちば)で
今晩のおかずを買うように決めた。

そして、半年の彫刻制作を経て完成した。

《完成写真》

井田照一  《天地往来の塔》   1990  
大理石ビシャン仕上げ  H:5800×W1700×D1400mm


夕刻になると下部の大型ライトが夜空に向かって光を放つ。

積み上げられた大理石の隙間から光が洩れ
あたかも十数トンの大理石が
浮かんでいるように見える。

この巨大な彫刻モニュメントを設置するのに、難題があった。

それは、設置するときに既に建築工事がほぼ終了し、
彫刻作品の搬入口が中庭の上、つまり空からしかなかった。

そこで昔、私が重機械メーカーで勤務していたこともあり、
当時国内最大級の油圧式130トン吊レッカー車を調達し、
ブラインド状態で無線交信しながら大型モニュメントの施工が無事完成した。

竣工時、施主様、設計、現場ご担当者からもお褒めの言葉を頂戴し、
井田先生のおかげで傳來工房のアートワークに大理石による
新しい軌跡が残せたと大変嬉しかったことを思い出します。

《余談》

井田先生のアトリエには、NYのメトロポリタン美術館のキューレーター達をはじめ
海外の現代美術館関係者や国内外の色々な現代美術アーチストが集い、
毎晩のように酒を酌み交わされていた。

私もこの席によく呼ばれ、建築家や銀座の有名な画廊オーナーなどとも
交友も広がり、後に大きな仕事に結びついたことも稀ではなかった。

また、井田先生は美術界でも有名な美食家で色々なところをご一緒した。

今回の彫刻制作時も、郡上の鮎、醒ヶ井の鱒、
岐阜柳ヶ瀬の鯰(なまず)、岐阜米屋町の吉照庵の蕎麦など、
今でもすぐに思い出すくらい美濃周辺の美味しいものをご一緒した。

しかし、井田先生も晩年、長い闘病生活の中、
奇跡的な回復も数回ありましたが
2006年6月残念ながら他界されました。

井田先生は、現代美術、建築デザイン、工芸、料理など
あらゆる分野で私の美学の先生でした。

今回の仕事を書きながら、お元気な井田先生とご一緒した頃を思い出し、
何も恩返しが出来なかったことを大変悔やんでおります。 

合掌

Surface is the Between-表面は間である

《井田照一作 ブロンズキャスト 傳來工房鋳造》


2010年05月15日

四神(しじん)

意匠・造形的なアルミ鋳物、ブロンズ鋳物専門メーカーの
京都の傳來工房専務の橋本昇です。

奈良県明日香村の特別史跡《キトラ古墳》の
《四神(しじん)》壁画の特別公開が5月15日から始まった。

ご存知のようにキトラ古墳は、高松塚古墳と同様
被埋葬者が確定されておらず、
諸説をめぐり学会、マニアの古代ロマンの心を熱くしている。

2つの古墳に共通するのは、中国・朝鮮・日本で古来より
伝統的に伝わる方角の霊獣《四神》の壁画である。


そのキトラ古墳のニュースを見て、
前に私が担当した《四神の仕事》を思い出し、現地に行ってきました。

《京都市武道センター》 設計:吉村建築事務所

この建物の東西南北に方角の守り神《四神》の彫刻レリーフを
意匠から原型、レリーフ製作まで傳來工房がお手伝いした。

《朱雀(すじゃく)》 南方  アルミ鋳物製 H:2000mm


原型は当社アトリエスタッフが油土で造形し、
石膏で雌型(めがた)を取った後、
樹脂で鋳造用原型を完成させます。

それを砂込めし、原型を外し凹部に約760℃で
溶解したアルミ合金を鋳込みます。

《白虎(びゃっこ)》  西方  アルミ鋳物製 H:2000mm


《玄武(げんぶ)》  北方  アルミ鋳物製 H:2000mm


《青竜(せいりゅう)》  東方  アルミ鋳物製 H:2000mm

当時、このプロジェクト意匠担当の建築家(長瀬先生)から
古代霊獣《四神》を現代的な造形で表現せよと宿題を頂き
全力で取り組みました。

久しぶりに現地に行き、良いお仕事をお手伝いできたと
当時の事を思い出し、感謝しております。

関係者の皆様、ありがとうございました。

現代建築の中で造形的な意匠、彫刻レリーフのご計画があれば
企画から製造施工まで一貫して対応できる傳來工房へご連絡をどうぞ。

建築家や施主の皆さんにお役に立て喜んで頂ける
《後の世に残せる仕事》を合言葉にスタッフ一同、注力しております。

《余談》

この四神のある京都市武道センター南前に

「剣道家の聖地」がある。


《武徳殿 ぶとくでん》 居合いの稽古がされていました。


平安遷都1100年の記念事業として平安神宮が造営され数年後、
故事に習いその北西隣に明治32年武徳殿が竣工した。

当時、ここに泣く子も黙ると言われた武専(ぶせん)、
武道専門学校が開設され、
日本の武道、特に超一流の剣の猛者(もさ)達が全国から集まった。

私は、この武専最後のプロの剣士のお一人であった丸田先生
(当時範士八段、後に範士九段)に高校時代2年間指導を受けた。

当時、先生が指導に来られる朝から
いつも腹の調子が悪くなるくらい緊張し、
大変稽古が厳しかったことを今でも覚えている。

それでも剣道部の約2時間程のクラブ活動後、
強くなりたい一心でこの武徳殿内の練成会へも熱心に通った。

約百年を経過した黒光りした道場で
雲の上のような存在の師範の先生方が上座に並ばれ、
武徳殿独特の張り詰めた空間の中で稽古した10代が懐かしい。

あれだけ練習したが現役時代,自慢できるような成績は残せなかった。
しかし、当時鍛錬したお陰で体力だけは現在も絶好調です!

2010年03月02日

鋳物レリーフ記念品

アルミ鋳物メーカー、傳來工房の杉村です。

今回の「探訪日記」は建材としての鋳物ではありませんが、
昔からアルミ鋳物やブロンズ鋳物を通して
傳來工房がお世話になってきた「記念品」をご紹介します。

まずは近畿建築士会協議会が表彰を行っていた「ひろば賞」の記念盾です。
ブロンズ鋳物製レリーフ作家は河合隆三先生。
1つの建築作品につき、設計事務所さんと施工者さんが表彰対象となっていました。
みなさんの事務所にもしかしたらあるかも??

続いては大阪大学大学院医学部で表彰に使われています記念品です。
レリーフ作家は石上直先生。
ブロンズレリーフにシルバーメッキを施しています。

こちらは「関西二科」の受賞者に渡される記念品です。
「特賞」、「関西二科賞」、そして「奨励賞」の3種があります。
ブロンズ鋳物製のレリーフは統一されていて、
作家は日高法正先生です。
色はブロンズメッキです。
この「二科展」、毎年桜の咲く頃に京都市岡崎の京都府美術館で行われます。
この一帯は桜でも有名なところです。
納品に台車を押しながら歩いていると桜の花びらが舞い散るいい季節なのです。

さて、最後ですがちょっとデザインが変わりまして、トロフィーです。
神戸大学の大学院(建築)からのご依頼で製作をしています。
成績の優秀な学生さんに卒業時に授与されているそうです。
こちらのデザインは狩野忠正先生です。
竹中工務店で建築設計部長をされた後、独立。
神戸大学でも教鞭をとっておられる方です。

トップ部はアルミ鋳物で製作、御影石の土台にボルトで結んでいます。
着色はウレタン樹脂の複合塗装となっています。
毎年、4名の学生さんに渡されているそうです。

傳來工房ではこの他、ちょっとした竣工記念品なんかもお受け致しております。
ので、ドシドシとご相談下さい!

2009年08月19日

鋳物製受付バックレリーフパネル!

鋳物メーカー、傳來工房の杉村です。

前々回に丸の内パークビルディングのご紹介をさせて頂きました。
第二弾で完結する予定だったのですが。。。。
急遽、第三弾をお届け致します!

某社受付のバックレリーフパネルを鋳物製にて製作を致しました。


設計は三菱地所設計、
施工は竹中工務店

鋳物ということで一発鋳造!、と簡単に製作された物ではありません。
実は横に走るバー、1本1本は全てバラになっています。
最初に板状の鋳物を鋳造します。


次にこの鋳物を縦に裁断して棒状にします。
数量はなんと約1000本です。
基本サイズは長さが600mm、幅は6,9,12mmと3種、
また高さは6mmと7mmが有ります。


この棒状の鋳物を4種類の色に塗装して、
下地ボードに接着していきます。
脱落防止の為に、1本1本裏面にタップを切ってボルトを装着、
ボードに差し込んでの接着です。


労力、時間の要するお仕事でしたが、
受付を彩るお手伝いが出来たと思っています。
写真では充分に立体感や色の調和加減が出てないのが残念!!


丸の内パークビルディングは9月の3日に商業店舗を含めて
グランドオープニングとなるそうです。
楽しみですねぇ〜

2006年09月27日

ブロンズ像のヒミツ PART

こんにちは!
アルミ鋳物、アルミキャスト専門メーカーの傳來工房専務の橋本昇です。

このブロンズ像は、京都青年会議所が
21世紀を迎えるにあたり、傳來工房でブロンズ(青銅)鋳造し
創立記念事業として2000年12月に寄贈されました。

「大文字の送り火」、「鞍馬の火祭り」、「広川原の松上げ」の
京都の代表的な「3つの炎」をなんと12月31日に集め、
このブロンズ像最上部のステンドグラスの球内に
新年のカウントダウンと同時に
「永遠の炎」として点火されました。

この炎は24時間365日そして永遠に
灯し続けるのですが・・・・

このブロンズ彫刻の中は一体どうなっているのか?

《ブロンズ像 ヒミツPART 

このブロンズ像は、実は最新のロボットのようなものです。

昨日、京都市総務部より大阪ガスがメーター交換をするために
当社に立会いの依頼がありました。

そしてこのブロンズ像の下部のフタをあけたところ、
ガスの専門家が歓声を上げているのです。

《凄い!凄すぎる!このブロンズ像は、ロボットですか!》

最新のセンサーなど安全装置や検知器がこのブロンズ彫刻内に
所狭しと組み込まれているのです。

傳來工房のブロンズ像には

「炎」と同時に「魂」も入れ込みます。