意匠アルミ鋳物専門メーカー傳來工房専務の
橋本昇です。
京都には、ご存知のよう何千ものお寺があり
その各宗派の総本山が京都にたくさん存在します。
その総本山には、人材育成や布教を目的とした学校法人が設立され
現在も歴史ある学校としてたくさん残っています。
今回は、その中からわれわれ傳來工房がお手伝いした
総本山系の学校施設の仕事のご紹介です。
1.知恩院(ちおんいん)(浄土宗総本山 元祖法然上人)

木造三門としては、日本最大 現地に立つと凄いスケールです。
浄土宗徒であった徳川家康は慶長3年(1608年)から知恩院の寺地を拡大し、
2代将軍徳川秀忠に引き継がれ、現存の三門は元和7年(1621年)に建設された。
学校法人:華頂短期大学 (かちょうたんきだいがく)
物件名:図書館棟 アルミ鋳物(アルミキャスト)外装空調カバー

設計:日建設計 施工:竹中工務店
一見、腰壁外装意匠パネルに見えますが、
前述のように機能性を保有した《空調意匠カバー》です。

窓下の細かい格子デザインパネルが空調カバーアルミ鋳物パネルです。
アルミ鋳物の場合、自由な意匠性はもちろんですが
素材の特徴である約7mmの肉厚が色々な用途として活用され、
それがアルミ鋳物を採用される理由となるケースが多い。
言い換えると単なる意匠素材だけの選択理由では
《アルミ鋳物のベネフィット》は、生まれにくい。
アルミ鋳物の7mmの肉厚形状による
�‥生仝�や役物製作時の加工性の良さ、
�▲爛�の素材感のある本来の高い耐久性、
��そしてスチールの約1/3近い軽量によるあらゆる部位の対応性
�と慣欧稜�伝導率の高さ
などなど
あまり知られていないが現代建築にアルミ鋳物が採用される理由の多くが
意匠性造形性と同時にこれらに当てはまる。
言い換えれば、石、ガラス、PC、金属パネルなど
他素材で対応できない部位がアルミ鋳物なら
ほとんど解決できるのがアルミ鋳物の選択理由でもあり、
最大のベネフィットかもしれない。
《あとがき》
知恩院さんは、大晦日NHKゆく年来る年の
除夜の鐘で有名ですね。

鐘楼(しょうろう)としては、国内最大です。
上の写真では、大きさがわからないのでもうワンショット

ちょっと驚く大きさですが、鋳造の専門であるわれわれが見ても400年前に
これを鋳造した技術には、あらためて驚きと同時に大きな敬意を感じます。
この鐘楼は、知恩院さんの山の一番上の南側にあり、円山公園側からも入れます。
高校時代、友人が円山公園の一番奥の料亭の家だったので
よく、この鐘の廻りで遊びました。
さて、学校名の華頂(かちょう)とは、
その知恩院(ちおんいん)の山号「華頂山」にちなんだものです。

明治44年に知恩院敷地内
「華頂宮邸(かちょうのみやてい)」跡地にこの学校が創設された。
浄土宗山号と宮家の名前が一緒?・・・・
皇族は、今も昔も神道(しんとう)では・・・
皇族や公家が寺に入り門跡の話はよく聞くが・・・
調べていくと色々な事がわかった。
伏見宮(ふしみのみや)那家親王の第12王子博経親王が
知恩院に入山したが明治維新後、還俗された。
その時、知恩院さんに世話になった関係で
新しく、華頂宮(かちょうのみや)をいう新しい皇族名を
明治天皇の了解を得て、創設された。
時代の変遷を経て、皇族華頂宮家は、一時継承者がなく途絶えたが
本家伏見宮の博信王が今度は、伯爵として新たに《華頂伯爵家》を創設し、
華頂宮家も継承した。
したがって華頂の名は、
すべてがこの浄土宗総本山 《知恩院》に結びつく。
鎌倉にある旧華頂宮邸が現在も残っており、
庭園と外観は公開されているのでぜひ、一度!
まさか、この洋館と知恩院が関係しているとは・・・

設計:宮内省 竣工:昭和4年